新艇/中古艇
GOKO-MARINE
互興マリンのボート試乗記
GOKO-MARINE boat impression
スズキから世界最大出力、最大排気量の
4ストローク船外機発売!

しかも、早速乗って来ました。浜名湖で。
去る9/某日スズキマリーナ浜名湖において、世界最大出力、最大排気量の
4ストローク船外機DF250、225、200の発表、250馬力の実機試乗が行われ
た。実機を見た第一印象としては、”スンゴイ!スリムやネー。ちっちゃいわ”
・・・という感じ。事前データによれば、V-6の3.6リッターエンジンだから流石の
スズキも、コリャデカイでしょうねとの予想をしていたが見事に裏切られた形に
なった。今までのDFシリーズ(115、140)は、ヤマハ、ホンダと比較しした場合
排気量は小さめであったこともあり、スリムで同等クラスで最軽量の機関重量
であった(勿論、排気量の差以上に小型軽量化の技術的努力がある)。そんな
こともあり、今回は、前記2社と比較したV-6の中でも最大排気量をもっての
発表であったので、この外観はから印象付けられる軽快感は外観がDFシリー
ズに一貫採用されているブラックであることを差し引いても正直驚きであった。
(実際、当日配布されたDF250の資料を見ると、各社のV-6の中で最軽量の
数値である)
他には、スズキお得意のオフセットドライブシャフト採用による大減速比で、よ
り高効率な大きいプロペラをゆっくり回すことが可能となり、今回のV-6モデル
のスタンダードプロペラはステンレスの"16インチ"サイズとなっている。一昔前
であれば、一部の高性能スポーツタイプの車に履いているホイール並みのサ
イズといえばわかりやすいだろうか。今でこそ普通になっているが、そんな家
庭用扇風機みたいな巨大なサイズのプロペラがついているのた。

当日試乗に使用していた、日産ウイングフィッシャー26
スズキマリーナ浜名湖へは、何度もお邪魔させて頂いてるが、
よく整理された駐艇場とキビキビ働く女性サービススタッフが
印象的だ。
早速、試乗の会場である同マリーナの桟橋へ。
そこには、DF250が1機掛けの日産のウイングフィッシャー26U
とDF250が2機掛け仕様になってるエッジウォーター26があり、
まずは1機掛け仕様のウイングフィッシャーへ乗り込み、セルを
回した。・・・とても、静かである。
モーターの回る音のあと、すぐさま回転が落ち着いてわずかな
大排気量の低周波音はあるが、検水口からのチョロチョロ音だ
けになってしまったではないか!!そのエンジン音も極端に静
かで、その響きも耳に心地よい音質だ。妙な振動も皆無である。
後で記するが、あまりにも静かになってしまった為に、このモデル
にはエンジンが作動中に誤ってセルを回してしまっても、セルが
回らないシステムが組み込まれているという。

試乗に使用したのは最大搭載馬力が175馬力の艇体だっ
た為、250馬力の船外機を搭載すれば早いのは当然であ
るが、シフトをインギヤし、ぐっとスロットルを開けると、弛ん
だ贅肉が後に引っ張られる?ようなスムーズな加速を見せる

この外観から来るサイズの印象を見てほしい。通常のパッケージ
ではホンダ製の直列4気筒BF130がセットされているトランサムだ。
機関重量から来る沈み込みも少なく、重心の位置と軽量化が最適
にバランスし、良く仕上がっているという証拠だ。

さて、次はお待ちかねのDF250の2機掛け仕様に試乗であ
る。2機を機関始動後も相変わらずの静かさだ。船体内側に
ハミングするように極静かに聞こえるエンジンの音と排水音
が、1機掛けの時と違ってハモって聞こえて思わずニヤリとし
てしまった。( ̄ー ̄)ニヤリ。
出航の際に、1機ずつ前進と後進に入れ、その場回頭をして
みたが、通常船底の遥か遠くにプロペラのある船外機艇の
場合、あまりその場回頭は得意ではないのだが、機関音よ
り大きな水流の(ゴボ!)音とともにスロットルを開けないアイ
ドル状態でもスルスルと回頭をはじめた。余程のスラスト量(
水を蹴る力)がないとありえない回頭スピードだ。今回もスズキ
お得意のオフセットドライブシャフトがこのDF-V6 シリーズにも
採用されている恩恵で、より効率のよい大口径プロペラが採
用可能となっており、スタンダードサイズがステンレスの16イ
ンチ!となっている。スポーツ車のホイールサイズみたいだ。
細身のロアギアケースとともにこの扇風機みたいな巨大なペ
ラは水をよく蹴るであろうと容易に想像できる。

当日試乗に使用してた、エッジウォーター26

非常にスリムに仕上がっており、カウンターローテーションの
2機掛け仕様の場合、2ストローク並みのタイトなセッティング
が可能になった。

2機掛けにしても静かさの印象は(当然)変わらない。
相変わらず、チョロチョロ音だけである。
そこから、飛行機の離陸のような強力でスムーズ、そして
突き抜けるような加速がMAX領域まで続くのである。

DF250の2機掛けで、速いのは容易に想像(MAXで53kt)で
きるだろう。何せ500馬力なのだから。ソレより特筆なのは、
このエンジンの静粛性だ。わずかに感じる機関の回転感の
他は、耳の横の風きり恩と船底が波を切る音だけである。
まるで、アウトリガー式ハイスピードヨットで走っているようだ

DF-V6シリーズは、エンジンカウリングも軽量である。思わず
拍子抜けしてしまったほど軽かった。その中にはスズキ技術
陣一人一人の努力の結晶が整然と詰まっていた。

DF250、225、200の特徴
オフセットドライブシャフト採用 ・重心の適正化
・スリムなロアギヤケースで大減速ギヤ比が可能
・スリムなロアギヤケースは水中抵抗が少なく効率がよい
・大減速ギヤ比は効率の良い大きいプロペラをゆっくり回すことが可
能で、プロペラスリップロスが少なく水の"蹴り"を効率よく推進力に
できる。
55度Vバンク角採用 ・バンク角を狭くすることによりエンジン自体のスリム化が可能になり
、軽量化にも寄与する
2段カムドライブシステム ・一度減速することによりヘットにあるカムスプロケットを小型化する
ことができる
ファンブレード付フライホイール ・フライホイールにファンブレードを装備することにより、効率よくカウ
リング内のクーリングを行うことができる
連続可変バルブタイミング機構(VVT)採用
(DF250)
・低速から高速まで強力なトルクとパワーをスムーズに出力可能
異長インテークマニホールド管可変
(マルチステージインダクション)システム
・低速域と高速域で異なる長さのマニホールド管を切り替える事に
より、低速域でより求められる太いトルクと高速域で求められるスム
ーズでパワフルさを両立
チルトリミットシステム ・チルトアップのリミット角度を任意に設定でき、ボートと船外機の接
触による損傷を未然に防ぐことが可能
高出力オルタネーター
(最大54A)
・1000rpmでも約38Aの出力が得られるフライホイル内オルタネータ
ーを専用に新設計。汎用品を転用するよりコストはかかるが、小型化
に寄与する
油水分離機機能付燃料フィルター ・インジェクションモデルに必要不可欠なアイテムを標準装備
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