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ベース車両はトヨタランドクルーザーとしました。 |
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私は、以前より牽引車はディーゼルのランクル(80系、100系)が
一番適していると思っています(私見)。・・・といいますのも、
国産ヘビー級SUVで唯一フルタイム4WD(しかも一番シンプルな
機械式)を設定し、ヒッチにヘビーな荷重が掛かる様なトレーラー
の連結で、前輪にトラクションが少なくなっても、常に地面を捉え
ているフルタイム4WDは心強いモノであり、少ないながら、今まで
の私の経験からそうしました。(レンジやGクラスは道具として論外)
また残念ながら、200系は、国内に純正ディーゼルの設定はないし、
海外モデルのタンドラやセクォイアはパートタイム4WD。そもそも
日本国内で使用するにはデカ過ぎる。サイズに目をつぶるなら
メガクルーザーが最も適しているとも言えるが、タマ数自体がないの
に加えて24v車両なので、汎用的なトレーラーの牽引には適さない。
また同様上記理由によって、ランクル70系や日産サファリに検討の
余地はなかった。
あと、なんて言っても、いわゆる優等生的なトヨタクオリティーが、
道具としての信頼性に直結。全国きめ細かい販売店網と、一般
整備工場でもメンテが受けやすく、アフターパーツ量販店などに
おいても、汎用部品等に渡って調達しやすい事もいい。 |
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ヒッチメンバーは、オーストラリアのARBをチョイスしました。 |
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牽引装置(ヒッチメンバー、トウバー)は、牽引車が牽引車たる為の
キモのパーツになる。よって、そのクオリティーや牽引容量の公表
値の数字がモノを言うのは勿論、その実績が何より重要だ。
その点、オーストラリアのARBは上記内容何一つ文句のつけようが
ない。アメリカのようなハイウェイを移動する事をメインとしたモノ
でもないし(私見)、ヨーロッパの多くのトレーラーのようにヒッチ側に
あまり荷重をかけない設計のトレーラーを前提としたモノでもない。
ARBのヒッチメンバーはガッサガサに乾ききった岩だらけの荒野
から、ジャングルに至るハードな状況になるようなところで3トンを
超えるトレーラーをガンガンに引っぱる事を前提に設計されている
のだ。
左の画像を見てほしい。フレームに対して分厚い鉄板で作られた
ヒッチメンバー本体を12点ものポイントでガッチリ固縛するのだ。
まさにフレームと一体になる設計。ボールマウントの分厚さも半端
ない。こんなヒッチメンバーだからこそ、安心の度合いが違うのだ。 |
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ディーゼル規制をクリアいたしました。 |
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ワンオフマフラーで低速トルクのフィーリングを改善いたしました。 |
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【当然ですが】
ARBヒッチメンバーに干渉しない、スペアタイヤに干渉しない
リアサスペンションがフルストロークしても干渉しない、
最も理想的な配管位置とデザインに仕上げていただきました。 |
今回のプロジェクトで一番厄介だったのは、関東圏のディーゼル規制
であった。低回転から湧き上がる図太いトルクと力強い走り、電子化
が進んだとはいえ、基本構成部材に電気系を持たない(燃料噴射装
置の電子化に伴い、かつてのようにそうとも言い切れなくなってきて
いるのだが)ディーゼルエンジンの信頼性と使い勝手は、ものすごい
魅力だ。その熱効率の良さと安定性、ランニングコストの優位性は、
世界中のトラック・バス・重機・船舶に至っても、いわゆるヘビーデュ
ーティーな環境で使用されるエンジンは殆どがディーゼルエンジンだ。
各行政方面の確認と、様々な関係企業様のご尽力によって、今回
互興マリンのディーゼルランクルは無事、排気ガス規制をクリアした。
また更に、互興マリンのディーゼルランクルは、マフラーのアフター
マーケットにおけるトップブランドである藤壺技研工業に特別にお願い
できたワンオフオーダーのマフラー装着によって、合法的な仕様に
仕上げつつ、牽引車として必要な中低速トルクを重視した設定で、
ある程度性能制限を否定できないエンジン設定から、見事に回復
するところか、実にスムーズで"気持ちいい"エンジンフィーリングに
チューニングして頂いた。(詳細な仕様は公開いたしません)
コレでもって、ディーゼルエンジン車立ち入り禁止区域をもたない
牽引車両の完成となった。
堂々とトレーラーを引っ張って東京都内でも走れるのだ。
今回のプロジェクトにかかわって頂いた、すべての企業様、
関係諸管、匠の職人様、誠にありがとうございました。 |
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注---今回の仕様は、本拠を東京等における仕様ではありません。 |
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